カナリア生活  -20ページ目

感謝感激 雨嵐

この世界に生きる、わたしたち

アメリカにいる、きみ (Modern&Classic) (Modern&Classic)/C・N・アディーチェ
¥1,890
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実はまだ短編集のいくつかを読んだだけなのだけど、

忘れないうちに。

 

こんなに静かに密やかに、

戦争や差別や貧困や虐殺を記されると、

フシギに生きる力が湧いてくることがわかった。

 

ニュースや歴史の言葉としてしか知る必要のなかった

アフリカの切れ目。




読みまくり

蹴りたい背中/綿矢 りさ
¥1,050
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無職で時間があるので、

図書館でガンガン本を借りて読む。

 

平日の昼間からベッドで読んで、

それどころか朝起きるなり、

昨日の夜、眠くて読みきれなかった本を

またすぐ手にとって読む。

 

働かねばと思いつつ、この過ごし方なら

いつ働いても悔い無しの良い暮らし。

 

上の画像の本は、

何だか水分の多いイメージ。

じっとり感が残った。

 

普通の人が見ないような、

見ても気にも留めないような、

留めてもすぐ忘れてしまうようなことを、

よくよく覚えて再現してくれる人だなあと思いました。


 

あなたの呼吸が止まるまで/島本 理生
¥1,575
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12歳くらいというのは、こういう感覚で

世界を生きていたのだったか。

そんなに思い出せない。

子供にとって経験が少ないというのは、

ものすごいハンデ。

絶対に子供時代だけはやり直したくない。



まほろ駅前多田便利軒/三浦 しをん
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便利屋さんと街の人々の心温まる

エピソードの数々かと思ったら違った。

思ったよりも普通の話だった。

 

読んだのが少し前のせいか、

最後がどうやって終わるのかどうしても

思い出せない。

 

映画でそういうケースは、

大抵途中で寝てしまったからだけど、

本ではありえない。

でも結構忘れることが多いのです。


手から離せないほど

カルロス・ルイス サフォン, Carlos Ruiz Zaf´on, 木村 裕美
風の影〈下〉
 
画像の本、下巻も読み終えた。
 
本の面白さの決め手は、あっという間に
別の世界へ連れ去ってくれるかどうかで決まる。
少なくとも私はそうだ。
 
というわけでこの本を読み終わった今も、
私の心は1950年前後のバルセロナの旧市街を彷徨っている。
そうはいっても物語は完結したので、
登場人物達はそれぞれの場所に去ってしまった。
 
こんなに置き去り感まで残る本は年に何十冊も
あるわけではないので、貴重だ。
 
図書館でリクエストしておきながら、
忙しさを口実に、読まずに返却カウンターに
一度は置いた本だった。
 
係の人がバーコード読み取り機を持って、
受け取ろうとしたが、なぜか自分の手から離す気になれず、
不可解そうな相手の目を逃れて、
上下巻とも、もう一度カバンに入れて持って帰ったりした。
 
リクエストしたものの、どんな内容の本かも記憶になく、
ただただ何かがひっかかって読んだ。
本の内容は忘れてしまうかも知れないが、
これからバルセロナの街の名を聞く度に、
何度でもこのひっかかりが呼び覚まされることになる。
 
スペインの内戦やフランコのことも出てくるが、
全体を通じて太陽の国らしくカラリと明るいのがいい。
ネタばれにならないところから好きなところを引用。


運命はいつも道の曲がり角にいる。
ただし家までは来てくれない。こっちから出向かなきゃ。 
 

 
 

失踪宣言

吾妻 ひでお
失踪日記

1カ月後、半年後、1年後、

どこで何をしているのか。

皆目見当がつかない今。

今月で今の職を離れるので、

自宅のPCも壊れたままなので、

携帯電話を持っていないので、

このブログは必然的物理的に更新不能。

とても残念。

他のブログも見に行かれないし。

2年間続けてきて、すっかり生活の一部になったブログ。

またネット環境を手に入れたら、再開したい。

画像は吾妻ひでおさんのドキュメンタリー漫画。

読み出したら本当に“手から離さず”読みきった。

リアルリアルリアル。

この人の描く絵もすごくて、

なんだろう、すごくシリアスなシーンで、みんな笑ってたりする。

私もがんばります。

皆様、よい冬を。クラッカー

ベロニカは死ぬことにした

パウロ コエーリョ, Paulo Coelho, 江口 研一
ベロニカは死ぬことにした

作者は「アルケミスト 」と同じ。

ベロニカは死ぬことにしたが、
自殺は未遂になり、精神病院で気がつく。

物語の大半はそこにいる人々と自身の変化。

人が「狂う」とはどういうこと?

他人を無闇に傷つけること?
社会のルールを守らないこと?
意味不明なことを口走ること?

だとしたら、憲法に背いて他国に派兵するのは、
狂っていることになる。

人間はあまりにも哀しい精密機械だから、
誰も誰にも理解できない。

タイムトラベラーズ・ワイフ 下巻

オードリー・ニッフェネガー, 羽田 詩津子
タイムトラベラーズ・ワイフ 下
たった今読み終わった。
泣いた。

ストーリーそのもので悲しくなるのと、
本を読み進むうちに、
残りがどんどんなくなってしまうのと、
どっちも胸が痛む。
昨日の夜、12時半まで頑張って読んだけど、
眠くなって寝てしまった。

今朝ベッドで起きるなり、続きを読めた。
この状況は幸せなことかも知れない。

タイムトラベラーズ・ワイフ 上巻

オードリー・ニッフェネガー, 羽田 詩津子
タイムトラベラーズ・ワイフ 上
SF好きではないけれど、
これはタイムトラベルの話。
すっごく面白い。
主人公ヘンリーは、自分の意志と関係なく、
自分自身に関わりのある過去や未来に飛ばされる。
唐突に、一人ぼっちで、全裸で。
運命の女性クレアが6才の時に、
タイムトラベル中の30代の彼と出会うが、
実際に彼らが出会うのはお互いが20代の時。
まだ上巻しか読んでいないので、これから下巻突入。
明日朝、9時半からヨガのクラスなんだけど、
このまま続きをよんじゃいそう。

ラブリー・ボーン

アリス・シーボルド, 片山 奈緒美
ラブリー・ボーン

14才のスージーは、レイプされ殺された。

最悪のテーマにも関わらず、
2センチ近くも厚みのあるこの本は、
最後までフワフワとして温かく、
希望と愛情に満ちた物語だった。

どれだけ祈っても、どれだけ頑張っても、
この世界からは邪悪なものはなくならない。

抜くことの出来ない棘が胸に刺さった時、
どうすればそれを抜けるかを考えるより、
痛みを越える人間本来の強さを鍛えぬくしかない。

オテルモル

栗田 有起
オテルモル
 
お気に入りブログ naoxさんの記事 で読んだ本。

地下13階建 眠るため、ただそれだけのための場所
 
オテル・ド・モル・ドルモン・ビアン
 

思っていた話とは違った。
もっと空想的で、夢遊病みたいな、浮遊感のある
ストーリーと文体を想像していた。
 
実際は人間臭い、生々しい、地に足の付いた具体的な話。
 
読んでる途中に一回、ズズンと眠りの底に落ちた。
本に出てくる眠りの描写に、そのまま吸い込まれたみたい。
 
起きて続きを読んで、一気読み。
思ってたのとちょっと違うけど、面白かった。